遠回りこそ、一番の近道。マンガとアニメが教えてくれた「感性」の磨き方
ビジネス書だけでは埋まらなかった「残り20点」の正体
こう見えて私は、マンガが大好き。
出版社に勤めているので「本を読め!」
という無言の圧が
つねに漂っているわけですが、
その圧に素直に屈して、
今日も私は本を読んでいます。
マンガという名の、本を。
「マンガは”本”に入るのか?」
どこからか
聞こえてきそうですが、
その議論は
いったん置いといて…。
30代前半に
差し掛かったのに、
いまだに残る
中二病チックな考え方の
原形を作って
くれたんだと思っています。
圧倒的な強敵を前にしても、
なぜか立ち上がってしまう主人公。
そういうものを浴び続けた結果、
「限界は超えるためにある」
みたいなことを、
いまだに考えていたり。
あと、
最近は忙しくて
全然追えていないですが、
アニメも好きです。
どんな内容でも、
食わず嫌いなしに色々見ます。
では、なぜ私は、
マンガやアニメの話を
わざわざ記事にしようと思ったのか。
「マンガ・アニメ最高!」
と叫びたいだけではありません。
いや、それも
少しはありますが。
今日はもう少し深い、
マンガやアニメが
自分の仕事や人生に
与えてくれたものについて、
書いてみようと思います。
本から得られる養分
月に10冊くらい。
マンガ以外の書籍を今でも読みます。
ただ、学生時代から
20代の社会人にかけては、
月に20冊から30冊ほど、
自己啓発書やビジネス書を
読み漁っていました。
お金がなかった
学生時代は図書館に。
社会人になってからは、
薄給の中から買いました。
「ビジネス書 ランキング」
「ビジネス書 おすすめ」
みたいな感じで
調べると出てくる本は
結構な数を網羅してきたと思います。
家にある本棚に
並んだタイトルだけを見れば、
ちょっと仕事ができそうな人。
(実際には、読んだだけで満足していた本も
少なくありませんが…)
もちろん、
ビジネスの現場でも
「読め、考えろ、アウトプットしろ」
と、何度も叩き込まれてきました。
当時は必死でしたが、
今振り返ると、
間違いなく
やっておいてよかったと思います。
あの頃に蓄えた知識が、
今の自分の土台になっている。
それは疑いようがありません。
ところが…
ある時から
限界を感じるようになったんです。
本に書いてあることを
忠実に実行しても、
「何か」が埋まらないというか。
知識は増えた。
フレームワークも使える。
ロジカルに考えることもできる。
なのに、何か足りない。
正しいはずなのに、
心に残らない。
整っているのに、
面白くない。
間違ってはいないのに、
なぜか人を動かせない。
その「何か」の正体に気づくまで、
少し時間がかかりました。
80点までは、本が連れていってくれる
本から得られる情報は、
ある一定のラインまでは
確実に連れて行ってくれます。
言うなれば、
80点までは到達できる。
フレームワーク通りにやれば、
そこそこのアウトプットは出せます。
大きく外すことは少なくなります。
でも…
残りの20点が足りない感覚があるんです。
人の記憶に残るもの。
思わず誰かに話したくなるもの。
見た瞬間に、心をつかまれるもの。
そこに届かないというか…。
では、
80点と100点の間にあるものは、
いったい何なのか。
私の中では、
その答えが「感性」でした。
感性を磨け
たとえば、
美味しいものを食べて
思わず言葉を失うほど感動した経験。
旅先で非日常に触れて、
胸の奥がざわついたあの感覚。
少し背伸びして
ラグジュアリーな
空間に身を置いた時の、
あの独特な緊張感と高揚感。
映画を観て、
理由もわからないまま涙が流れた夜。
マンガのある場面を読んで、
ページをめくる手が止まった瞬間。
こうした、
自分の感情が大きく揺れ動いた経験。
触れたことのないものに触れた瞬間に感じたもの。
この揺れ動く感情を、いかにキャッチして、いかに言語化できるか。
ここが、
80点と100点を分ける壁
なんだと思っています。
ビジネス書は、
ある程度の「正解」を教えてくれます。
失敗しにくい方法。
再現性のある型。
先人たちが見つけた法則。
でも、
人の心を動かすものって、
正解の少し外側にある気がします。
教科書には書かれていない、
その人だけの感覚。
その人にしか見えていない景色。
その人だから選べる言葉。
そして…その感覚は、
これまで何に触れ、何を感じてきたか。
その回数によって、
少しずつ育っていくものだと
思っています。
じゃあ、
その回数を増やすためには
どうすればいいのか。
私の答えは、
ビジネス書とは
少し離れた場所にありました。
非日常へ飛び込む
ビジネス書を読んでアウトプットする。
それは大事です。 めちゃくちゃ大事。
でも、
それだけでは奇抜な発想や
独自の視点は手に入らない。
と考えています。
いつもと同じ世界の中で、
いつもと同じ情報だけに触れていたら、
出てくる答えも、
いつもと似たものになります。
だから…
その世界の外に出た先にしか、
得られないものがある。
だから私は、
マンガを読んだりアニメを観ます。
「いやいや、仕事と関係ないでしょ」と
思うかもしれません。
たしかに、
ビジネスのことだけを
考えていた方が、
一見すると効率的です。
仕事に関係する本を読み、
仕事に関係する動画を観て、
仕事に関係する人とだけ会う。
その方が、
最短距離を走っているように見えます。
でも、
マンガやアニメから
得られるものは確実にある。
もちろん、
単純に好きだから観ているだけの時も
かなり多いのですが。
それでも結果的に、
仕事の現場で
助けられることがよくあるんです。
こんなイメージなんだよね
私は仕事柄、
デザイナーの方と一緒に、
デザインを作ることがよくあります。
そこで重要になるのが、
完成イメージの共有。
世界観を共有する時に
アニメの話がめちゃくちゃ役立つんです。
例えば…
「近未来感を出したい。
でもAKIRAみたいなハードSFじゃなくて、攻殻機動隊の方向性。
もっと言えば、
PSYCHO-PASS(サイコパス)の世界観に近い表現にしたい。」
AKIRAみたいな
少し退廃的で荒々しい近未来。
攻殻機動隊の
洗練されたサイバー感。
PSYCHO-PASS(サイコパス)の
清潔なのにどこか不穏な管理社会。
全部「近未来」なのに、全然違う。
この違いを
言葉だけで細かく説明しようとすると、
A4で3枚くらい必要ですが、
作品名を出せば一瞬で伝わる。
他にもこんな会話を日常的にしています。
「ヒロアカで、 ワン・フォー・オールが 継承される時に光が飛び散る感じ。 あの感じを取り入れたい。」
「フォントのタッチは、
BLEACHに近いイメージを使いたい。
和風だけど古すぎず、
鋭さと余白がある感じで。」
「著者同士を並べて見せたい。
呪術廻戦の五条悟と両面宿儺が
対峙してるビジュアル、あの感じで。」
ちょっと会話が
特殊かもしれません(笑)
たぶん隣の席で聞いていたら、
「本当に仕事をしているのか?」
大丈夫です。一応、仕事しています。
もちろん
ロジックで詰めることもあります。
でも、
真面目な場面の中で、
そんな遊び心というか。
感情で伝えた方が
一発で伝わることって、
実はたくさんあったりする。
ロジックが骨組みなら、
感性は、
そこに血を通わせるものというか。
どっちが欠けても
いいものは生まれません。
そして何より、
この”感情の引き出し”は、
実際にその作品に
触れていないと絶対に使えない。
「AIKIRAと攻殻機動隊の違い」は、
両方観ていないとわからない。
「BLEACHのフォント感」は、
読んでいないと共有できないです。
マンガを読んだ時間、
アニメを観た時間、
その時にいいなと思った感覚や
胸が熱くなった感覚も、
全部、自分の中の
「引き出し」になっています。
ムダな時間なんて、ひとつもない。
そう考えると、
一見、仕事とは関係のない時間も、
決してムダではありません。
むしろ、
いつか誰かをあっと驚かせたり、
思わず痺れてしまうようなものを
生み出す日のために、
自分の中へ
感情を貯金している
時間なのかもしれない。
そんなふうに、
私は信じています。
遠回りこそ一番の近道
マンガにアニメ。
もちろん、
純粋に楽しいから観ている時もあります。
というか、
ほとんどの時間は「楽しい」が先です。
いちいち、
「この演出は仕事に使えるぞ!!」
なんて考えながら観ていたら、
たぶん疲れます。
マンガくらい、
普通に読ませてほしい。
ただ、
楽しんで触れてきたものが、
後になって仕事とつながることがある。
ビジネス書だけ
読んでいても80点止まり。
かといって、
感性だけ磨いても
フワフワしたままで着地しない。
両方やるから100点に近づける。
だから私は、
ちょっとした遠回りをして
いろんなものに触れてみる。
マンガを読む。アニメを観る。
美味しいものを食べに行く。
知らない場所に足を運ぶ。
一見すると仕事に
関係なさそうなことに、あえて時間を使う。
そこでしか得ることが、
できないものがあるから。
効率を求めるなら、
最短距離を走ればいい。
でも最短距離の先には、
みんなと同じ景色しかありません。
ちょっと寄り道して、
ちょっと遠回りして、
そうやって
自分にしか見えない景色を
見てきた人の言葉には、
まっすぐ進んできただけでは
生まれない“深み”がある。
と信じています。
遠回りは、ムダじゃない。
むしろ、一番の近道。
だったりして。
30代前半。まだまだ未熟者です。
知らない作品も、
見たことのない景色も、
感じたことのない感情も、
山ほどあります。
だからこれからも、
たくさんの作品に触れて、
たくさん心を動かして、
少しずつ感性を磨いていこうと思います。
数年後…
さすが『たけひささん』!
私たちにできない事を
平然とやってのけるッ!
そこにシビれる!あこがれるゥ!
なんて言ってもらうために。
今日もちょっと、
遠回しして人生を歩んでいこう
なんて思っています。
私の物語は
まだまだ続きそうなので、
いったん【未完】としておきますね。
ご愛読ありがとうございました。
たけひさの次回作にご期待下さい。
この記事を読んで、
「遠回りも悪くないかも」
と思っていただけたら、
ぜひコメント、リスタックを
していただけると嬉しいです。
今後の励みになります。
※購読者限定※
今後は、
Substackの記事だけでは
書ききれない。
非言語で受け継がれる、
マーケの思考・考え方をお届けします。
記事とは別の形で、
届けていくためにただいま準備中!
もう少しお時間ください。
(ほんとコツコツ作っています)
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たけひささん、マンガは大切です!
息子は極度の本嫌いでしたが、漫画のおかげで本を開くという習慣が出来ました🤭
人生、寄り道みたいに見えても、自分の生き方次第で全て肥やしになっていきます。
私もかなり、くねくねと寄り道をして生きてきましたが、60近くなった今、振り返ると無駄なものは何一つ無かったと思います😊🌿
たけひささん、はじめまして🌱
記事を楽しく読ませていただきました😊感性が人に深みを出すという視点が素晴らしいなと頷きながら一気に読んでしまいました!
漫画とアニメって、色んな学びがありますよね。
だいぶ拗らせてますが、初めて攻殻機動隊を見てからずーっと少佐が憧れの存在です😂