AI時代に必要な思考体力。
「答え」を求める人と「本質」を求める人の違いとは
考えることは、好きですか?
ひとつの物事に対して、
「なぜ、そうなるんだろう」
「もっと奥には、何があるんだろう」
と、ぐぐっと深く潜っていく。
目の前に見えている現象ではなく、
その奥にある構造を見つけようとする。
そんな時間が、
私は昔から好きでした。
というのも….
「脳に汗をかけ!」と、
ずっと言われ続けてきた
影響もあるのかもしれません。
ただ正直に言うと、
最近「考える」という行為そのものが、
少しずつ遠ざかっている気がしています。
AIに聞けば、
大抵のことは返ってくる。
毎週のように、
「あのAIがすごい」
「今度は、このAIがすごい」
というニュースが流れてきます。
その進化の速さに、若干疲れながらも、
凄まじい時代にいることを実感します。
少し調べれば、
すぐに答えらしきものが見つかる。
文章も、企画も、アイデアも、
要約も、AIが一瞬で形にしてくれる。
便利になった一方で、
自分の頭だけで何かを考え抜く機会が、
確実に減ったのでは?
なんて思うようになりました。
そんな中、
よく耳にする言葉があります。
「作業はAIに任せて、
人間は考えることに頭を使おう。」
では…
考えるって一体なんなんだ?
そう思うようになったんです。
深く潜り続けること
先にズバッと思っていることを
お伝えしておくと、
考えるって、水に潜ること
と似ていると思います。
何かお題が目の前に現れたとき、
すぐに答えがほしい!という人は、
潜っても水面近くでうろうろして
すぐに息を吸いにいく感じ。
早く楽になりたい。
早くスッキリしたい。
だからパッと答えを掴んで、
すぐに浮上する感覚です。
体感の話になりますが、
水面近くで拾った答えは、
一時的な安心をくれる。
これはAIが
出してくれる答えに
近いかなと思っています。
でもそれは、
刹那的な答えであって、
根本的な解決にはならない。
と思うことが増えました。
一方で、
ぐぐ〜と深く考える人は、
息を止めてどんどん深く潜っていく感じ。
「本当に、これが問題なのか」
「なぜ、自分はそう感じているのか」
「この出来事の奥には、どんな構造があるのか」
そう問いながら、
何度も深く潜っていく。
30個の対処法ではなく…
たった一つの、本質を見つけるために。
この1点を見つけるために
深く潜り続ける。
そんな思考のアプローチの
根本的な違いがあると思っています。
因数分解して「素数」を見つけにいく
この「深く考える」という行為を、
もう少し解像度を上げて言い換えると、
物事を因数分解して「素数」を見つけにいく
作業だと思っています。
素数というのは、
それ以上割れない最小の数。
つまり、
物事の一番奥にある、
これ以上分解できない本質のこと。
たとえば…
「仕事のストレス」
という題材があったとします。
答えを求める人は…
「転職すればいい」
「上司に相談しよう」
「週末にリフレッシュしよう」と…。
答えとして
正しいかもしれませんが、
これは”水面近くの答え”
なんじゃないかなって思うんです。
というのも、
もう少し深く潜ってみると…
「なぜストレスを感じるのか?」
→「期待と現実にギャップがあるから」
→「その期待はどこから来ている?」
→「自分が思い描く”あるべき姿”に縛られているからでは?」
ここまで潜ってみると、
最初に見えていた
「仕事のストレス」とは、
まったく違う問題が姿を現します。
本当の問題は、
職場や上司ではなく、
「理想どおりにできなければ、
自分には価値がない」
という、
自分の中にある前提かもしれません。
この前提こそが、
問題を構成する素数です。
だから、
素数が見つからないまま転職をしても、
同じ問題が別の職場でも
繰り返される可能性があります。
だから、
対処法を増やすよりも、
自分を苦しめている
最小単位を見つけることの方が、
本質的な解決につながる。
私は、そう考えています。
深く考えるだけでは、現実は変わらない
ただし!
深く潜るだけで
終わってはいけません。
どれだけ
本質的な気づきを得ても、
現実の行動に戻せなければ、
あまり意味がありません。
そこで必要になるのが…
具体と抽象を行き来すること
なんだと思っています。
この考え方は私の考え方というよりも、
ある書籍から出会いました。
細谷功さんの『「具体⇔抽象」トレーニング』という書籍。
ざくっと書籍の詳細を伝えると…
目の前の具体的な出来事から
共通点や構造を抜き出し、
そこで得た気づきを、
再び別の具体的な場面へ落とし込む。
こんなことが、
超具体的に説明されています。
(ぜひ読んでみてください)
私自身、
この「具体と抽象を往復する」
という考え方には、
AIを使いながらも、
自分の頭で考え続けるためのヒントが
詰まっていると感じています。
目の前にある問題に対して、
すぐに答えを出すのではなく、
まず、
何が起きているのかを
具体的に見つめる。
そこから、
問題の奥にある
共通の構造を抜き出す。
そして、
その構造をもとに、
もう一度具体的な行動へ戻していく。
この往復こそが、
AIには簡単に代替できない
「考える」という行為そのものなのではないか。
と私は思っているんです。
もちろん訓練は必要ですが…
この行き来ができると
別々の物事が1つの問題で、
繋がるようになっていく感覚を
持つことができると思っています。
例えば…
先ほどの
仕事のストレスを例にすると、
「理想どおりにできなければ、
自分には価値がない」
という構造を見つけたとします。
じゃあこの構造を
別の場面で当てはめてみると…
例えば
恋愛で相手に期待しすぎて、
苦しくなること。
子どもの頃、
テストの点数で自分の価値を
測っていたこと。
SNSの反応が少ないだけで、
自分の発信には意味がないと
感じてしまうこと。
仕事、恋愛、勉強、SNS。
何の関係もないように見えます。
しかし、
抽象度を上げて眺めると、
「期待した結果が得られないと、
自分の価値まで否定してしまう」
という、
同じ問題の構造が
隠れていことが見つけたりでます。
この共通する構造を見つけられると…
一つの気づきを、
人生のさまざまな場面に
応用できるようになるというか。
一つの問題から
一つの答えを得るのではなく、
一つの問題から
複数の場面に転用できる原理を見つける。
これが、
具体と抽象を
行き来するということであり、
深く考えることの正体。
だと思うんです。
「考える人」と「行動する人」
もちろん、
誰もが深く潜る必要があるとは思いません。
下へ下へと
潜っていく人もいれば、
水面から飛び出して、
すぐに走り始める人もいます。
考えてから動く人。
動きながら考える人。
どちらが正しいという話ではありません。
そもそも、
思考のプロセスが違うのだと思います。
大切なのは、
自分がどちらのタイプなのかを
正直に知ること。
そして、
自分にないものを
持つ人を否定しないこと。
深く考える人は、
考えるだけで動けなくなることがあります。
素早く動く人は、
同じ問題を何度も
繰り返してしまうことがあります。
だから本当は、
潜る力と、
浮上して動く力の両方が必要で
考えて、動く。
動いて、また考える。
この往復によって、
思考は少しずつ現実に
近づいていくのだと思います。
「脳に汗をかけ」の本当の意味
AIがどれだけ賢くなっても、
「そもそも、この問いは正しいのか」
と立ち止まる力は、
自分の中で育てるしかありません。
AIは、答えをくれます。
速くて、
それなりに的確で、
とても便利な答えを。
でも、
その答えに違和感を持つこと。
答えの前提を疑うこと。
まだ言葉になっていない、
自分の中の引っかかりを追いかけること。
それは、
自分で深く潜った
経験から生まれるものだと思います。
「脳に汗をかけ!」
この言葉の意味は、
「正解を出せ」
ということでは
なかったのかもしれません。
もしかすると、
簡単な答えに飛びつかず、
本質に向かって潜り続けろ!!
ということだったのかなって、
今ではそう思っています。
ぐぐっと深く潜った先で、
水面からは絶対に見えなかった
景色に出会うことがあります。
バラバラに見えていた出来事が、
一つにつながる。
自分が繰り返してきた問題の正体が、
突然見える。
「だから、ずっと苦しかったのか」
と、過去の出来事に意味が生まれる。
その景色を一度でも見てしまうと、
もう元には戻れません。
苦しかったはずの潜水が、
いつの間にか癖になっていく。
答えを手に入れるためではなく、
まだ見えていないものを見るために潜る。
本当にAIが今まで以上に発達するなら、
深く、深く潜り続ける。
誰もが簡単に答えを出せる時代だからこそ、
誰も見たことのない潜った世界へ。
そう信じて深く潜ってみると、
案外、見える景色は綺麗かもしれません。
最後までご確認いただき、
ありがとうございました!
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※購読者限定※
今後は、
Substackの記事だけでは
書ききれない。
非言語で受け継がれる、
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記事とは別の形で、
届けていくためにただいま準備中!
もう少しお時間ください。
(ほんとコツコツ作っています)
(無料で公開します)



お疲れ様です。とてもとても良い記事でした✨
抽象化って聞くと真っ先に思い浮かんだのが、前田裕二さんの「メモの魔力」という書籍でした。
その本を読んだときは、とにかく色んな事象を抽象化してみることにハマっていました✒️懐かしいなぁって思いつつ。
かつ、素潜りの話は、実際に釣りで潜ったりするので、おっしゃっていることがそのまま思っていることだったりして。
海面の上層を見ても、なんで釣れるのかわからないけど、下まで潜っていくと、魚が好むような岩場が隠れていたり、海藻がそこだけ生い茂っていたり。
表面だけの情報をいくら精査しても、本質に辿り着かないと自分に落とし込めないんですよね🪼✨
長くなりましたが、本当に素晴らしい内容でございました1023。
番付見たらギリギリ私の勝ちだったようだ。
団長のメンツを、何とか保てたな…。
勢いが、あった分有利だったか。
やはりやるね。
君。